天狗党の熱き西上行を伊東潤が描いた傑作。
第二回歴史時代作家クラブ賞(作品賞)受賞作が文庫版で登場!
開国から十年。貿易の激化で北関東の民は困窮していた。水戸藩士・藤田
小四郎は、幕政を正し外敵を掃おうと各地に書状を放つ。集まったのは貧しく
も真摯に国を想う、若き志士たち。一同は筑波山で挙兵するが、幕府の討
伐軍が迫り来る。内部分裂、強大な追手、峻烈な山越え。犠牲を払いなが
らも、一橋慶喜に志を訴えるべく京を目指し――。理想に燃えた男たちの歩
みに涙する、歴史長編。


新潮社 2014年9月27日発売
853円(税込)