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あらすじ

利休と秀吉、真の勝者はどちらだったのか

「茶の湯」という安土桃山時代を代表する一大文化を完成させ、天下人・豊臣秀吉の側近くに仕えた千利休。
茶の湯が、能、連歌、書画、奏楽といった競合する文化を圧倒し、戦国動乱期の武将たちを魅了した理由はどこにあったのか。
利休は何を目指し、何を企んでいたのか。秀吉とはいかなる関係で、いかなる確執が生まれていったのか。

戦場は二畳の茶室、そこで繰り広げられる天下をも左右する緊迫の心理戦
信長、秀吉、家康……死と隣り合わせで生きる者たちとの熱き人間ドラマ
利休の正体は、真の芸術家か、戦国期最大のフィクサーか

作者より

戦国時代を扱う歴史小説家は、いつかは千利休に挑まねばならないと思ってきました。
それだけ戦国時代において茶の湯の存在は大きく、信長、秀吉、家康という三代にわたる天下人の政治を陰で動かしてきたと言えるからです。

そこでそこで2015年に書いたのが、連作短編集の『天下人の茶』です。
『天下人の茶』は「すべてを語り尽くさない」ことを自らに課し、過度な説明部分を大胆に切り落としました。
とくに利休の思惑や感情部分には、あえて立ち入らないようにしました。
弟子たちの推測によって「推し量る」という方法を取ったので、
ありがたいことに直木賞候補までいった一方で利休の心中が分かりにくい、という声もいただきました。
確かに連作短編集の上、弟子たちの視点ということもあり、利休の意図を完全に描き切ったとは言えませんでした。
そこで、あらためて利休視点で書いててみようと思ったのが本作になります。

書籍データ

出版社: 幻冬舎 (単行本) / コルク(電子書籍)
言語: 日本語
ISBN-10: 4344035690
ISBN-13: 978-4344035690

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