あらすじ
調略を武器に乱世を生きた一族の熱き闘い。
城攻め×伊東潤 間違いなしの面白さ!
「城をひとつ、お取りすればよろしいか」
小田原城に現れた男は不敵にそう言い放った。
商人に扮して敵地に入り込み、陣中を疑心暗鬼に陥らせ、一気に城を奪い取る――
家伝の調略術で関東の覇者・北条氏を支え続けた影の軍師・大藤一族の五代にわたる闘いと
北条の命運を決する小田原合戦までを描く圧巻のインテリジェンス合戦記!
書籍データ
文庫: 416ページ
出版社: 新潮社 (2020/4/25)
言語: 日本語
ISBN-10: 4101261733
ISBN-13: 978-4101261737
作者より
諸大名が軍事力を駆使して
領土を拡張する戦国時代にあって、
北条氏は領民第一の政治を行うことで膨張しました。
法の支配の徹底や
常に平等性を意識した政策など、
北条氏の政治は現代の民主主義に
通じるものがあります。
それゆえワン・ノブ・ゼムの戦国大名ではない北条氏の目指していたものを、
より多くの方に知ってもらいたい
という思いから、
彼らの作品を書き続けてきました。
大藤一族は
歴史的に実在した一族ですが、
史料が少なく、
その実像は分かっていません。
わずかに残された史料から推測すると、
敵方に先乗りし、合戦前の
“下ごしらえ”をしていた痕跡があるので、
彼らを潜入攪乱要員に仕立てて
物語を考えていきました。
戦国ファンの人はもちろん、
スパイものや潜入捜査官ものが
好きな人でも楽しめる作品なので、
多くの方に読んでいただきたいです