男には、死なねばならない時がある――
山高帽をかぶり、フロックコートに日本刀。その男は、戦場においても楽器を奏
でていた。

西郷隆盛と大久保利通の後継者と目されていた村田新八。彼は、いわば日
本の将来を託された男といっても過言ではない。

岩倉使節団の一員として渡欧、フランスで西郷が下野したとの報に接した新
八は、大久保と西郷の“喧嘩”を仲裁するために帰国、故郷である鹿児島へ
向かう。だが、大久保の挑発に桐野利秋らが暴発して挙兵、彼は否応なく巻
き込まれていくのだった……。

怒濤の展開、衝撃の結末! わが国最後の内戦・西南戦争を、真正面から
描く著者渾身の長編小説。

PHP研究所 2015/6/19発売
価格:1944円(税込)