今日は『横浜1963』の発売日ですが、昨日、『天下人の茶』が増刷されるとの知らせを版元から受けました。
これで三刷りです。
せっかくですので、自作コピーを掲載しておきます。
【自作コピー】
絢爛豪華たる安土桃山文化の主座を占める茶の湯。それは、死と隣り合わせに生きる武士たちの一時(いっとき)のやすらぎだった。その茶の湯文化を創出した男と、その弟子たちの生き様と死に様もまた、武士たちに劣らぬ凄絶なものだった。戦国時代の後半を舞台に繰り広げられる”もう一つの戦い”秀吉対利休。果たして真の勝者はどちらなのか。
『横浜1963』は本日発売です。
こうして二作並べてみると、よくぞこれだけテイストの違う作品を書けたか、自分でも感慨深いものがあります。
それでも共通しているのは、視覚、聴覚、嗅覚、感覚に関する表現を駆使して、利休の茶室なり、1963年の横浜を再現することに力を入れたことです。
「文字の力はバーチャル・リアリティに勝る」ということを唱えてきた私としては、読者に鯨取りの船に乗っていただき、川中島で戦っていただき、利休の茶室で茶を喫していただいたように、1963年の横浜に行ってもらうことを心掛けました。
それゆえ行間には、当時の雰囲気が息づいているはずです。
過去の横浜を知っている読者も、知らない読者も、それぞれの横浜を脳内に再現できると思います。
ぜひ、お手に取って下さい。