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あらすじ

【目次】
■はじめに

■第一章 古代・平安・源平
●古代 蘇我入鹿――頂点から一気に没落した国際派
●平安 平 将門――調子に乗りすぎた野心家
●平安 藤原頼長――厳格に過ぎた摂関政治の護持者
●源平 平 清盛――事を急ぎ過ぎてすべてを失った独裁者
●源平 源 義経――己の力量を過信した天才武将
●コラム「勝者烈伝」 源 頼朝――恐妻家の墓穴

■第二章 南北朝・室町
●南北朝 高 師直――建武の新政をぶち壊した婆娑羅者
●南北朝 足利直義――愚兄への甘えから墓穴を掘った賢弟
●室町 太田道灌――己の手腕を恃みすぎた大軍略家
●室町 足利義政――戦国時代を招いた無気力将軍
●コラム「勝者烈伝」 足利尊氏――気分屋、天下を取る

■第三章 戦国・江戸
●戦国 今川義元――一瞬の油断が命取りになった海道一の弓取り
●戦国 武田勝頼――人間洞察力に欠けた最強の侍大将
●戦国 織田信長――己を克服できなかった史上最強の英傑
●戦国 明智光秀――白と黒の二面性を併せ持った謀反人
●戦国 北条氏政――慎重さが足枷となった名家の四代目
●戦国 豊臣秀次――独裁者に操られた悲劇の後継者
●戦国 石田三成――有能でありながらも狭量の困った人
●江戸 豊臣秀頼――時代の波に押し流された賢き人
●江戸 天草四郎――勝算なき戦いに駆り出された美少年
●コラム「勝者烈伝」 徳川家康――敵を知り、己を知れば――

■第四章 幕末・明治
●幕末 松平容保――将軍に利用されて捨てられたお殿様
●幕末 徳川慶喜――思いつきで動き回って自滅した小才子
●幕末 大鳥圭介――最後まであきらめない理系指揮官
●幕末 榎本武揚――薩長政府に徹底抗戦した気骨の人
●明治 江藤新平――正義を貫きすぎた硬骨漢
●明治 西郷隆盛――肥大化した人望にのみ込まれた人格者
●明治 桐野利秋――西郷への敬愛に殉じた最後の志士
●コラム「勝者烈伝」 大久保利通――そして誰もいなくなった

作者より

本書で取り上げた男たちは皆、敗者である。権力の魔に魅入られ、また野望に取り付かれ、男たちは敗れていった。それとは逆に、義を貫こうとして、また節(せつ)に殉(じゅん)じて敗者にならざるを得なかった者もいる。

日本史に光芒を放った二十五人の男たちが、いかにして敗れていったかを探り、そこから教訓を学び取ることが本書の目的である。

人が戦うことを好む動物なのは、論を俟(ま)たないだろう。それは未来永劫(えいごう)、変わらなく続き、その度に勝者と敗者が生まれていく。つまり人は、いつ己が敗者になるか分からない不安におびえて生きていかねばならない。しかし、その不安から逃れる方法が一つだけある。

歴史から学ぶことである。

プロイセンの鉄血宰相(さいしょう)ビスマルクの残した言葉に、「愚者(ぐしゃ)は経験に学び、賢者(けんじゃ)は歴史に学ぶ」というものがある。すなわち経験から学べることには限りがあり、そこから学ぶだけだと失敗や敗退を招くことも考えられるが、歴史には膨大な教訓が残されており、そこから学ぶ者は、格段にその確率が減るというわけだ。

「そんなことは分かっている。だが、昔と今は状況が違う」

そう、あなたはお思いかもしれない。しかし立ち止まって考えてみてほしい。人の営みは古代も今も、さして変わらないはずだ。

書籍データ

単行本(ソフトカバー): 328ページ
出版社: 実業之日本社 (2016/5/20)
ISBN-10: 4408536849
ISBN-13: 978-4408536842
発売日: 2016/5/20

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